この記事を書いたのは
銀行にて1000名以上の富裕層の資産管理・運用・相続対策業務に従事。現在は夫の会社の資金管理・経理全般に加え、住宅・不動産業務にも携わる。親しみやすさ、ひとり一人に合わせた専門的な助言を心掛けています。
千葉県出身。立命館大学卒業。子供3人(+愛犬も1匹)
得意分野「住宅ローン」「家計管理」「保険」「子育て」
保有資格「ファイナンシャルプランナー」「宅地建物取引士」「日商簿記」「整理収納アドバイザー」
目次
新NISAがスタートして投資を始めたAさん。
新NISAをきっかけに投資デビューをしました。始めたばかりの頃は順調に資産をふやしていましたが、大きな相場の変動があり新NISA口座がマイナスになってしまいました。今年は、つみたて枠で投資信託の積立を毎月2万円、成長枠で個別株投資を最大100万円で考えています。
以下の3つについて教えて下さい。
➀含み損を抱えた投資信託の積立はこのまま続けた方がよいですか?
➁含み損となってしまった個別株投資はどうすればよいですか?
現在の個別株投資は60万円で含み損が10万円。
➂投資初心者・少額で投資をスタートする場合のオススメの投資方法や心がまえ
それでは早速、質問についてお答えしていきます。
結論から言うと、含み損を抱えた投資信託の積立は継続することをおすすめします。
順調だった投資信託が一転マイナスになってしまうと不安になりますよね。しかし積立のメリットや仕組みを考えると、続けることが大切です。以下に投資を続けるべき3つの理由をお伝えします。
(1)ドルコスト平均法の効果
定期的に一定額を投資することで、相場の上下に関わらず平均的な価格で購入できます。相場が下がっているときはより多くの口数を購入できるので、長期的に考えるとメリットになります。
(2)長期投資が大切
投資信託の積立は長期的な視点で運用することが大切です。
短期的な変動に一喜一憂せず、コツコツ継続して資産形成を目指していきましょう。
(3)市場回復時のリターン
相場は常に上がる下がりを繰り返します。積立を続けることで、市場回復時により大きなリターンを得られる可能性があります。
ただし、投資信託の運用方針や手数料などを定期的に確認し、必要に応じて見直すことも大切です。どうしても不安な場合は、月々の投資額を減らしてみるのも1つの方法です。
含み損となっている個別株投資については、以下の4つのポイントを考慮して対応を検討しましょう。
(1)投資理由の再確認
なぜその銘柄を選んだのか、投資理由を再度確認してみましょう。
企業の業績や将来性に変化がないのであれば、保有を継続するのも1つです。
(2)ポートフォリオの見直し
個別株のリスクを分散するため、他の銘柄への分散投資を検討します。
新NISAの成長枠を活用し、年間予算100万円の残りの40万円で他の銘柄や投資信託を購入するのもいいでしょう。
(3)損切り
投資理由が薄れた場合や、より良い投資機会がある場合は、損切りも選択肢の一つです。
ただし短期的な変動による損切りは避けて、冷静な判断をして下さいね。
(4)長期的視点の維持
個別株投資は短期的に大きく変動することがあります。
長期的な成長が期待できる銘柄であれば、辛抱強く保有することも検討しましょう。
急激な相場の変動は、投資家デビューを果たしたばかりの人にとって不安になりますよね。特に2024年8月に起こった急激な相場変動はリーマンショックを経験している投資家にとっても恐怖を感じる規模でした。
株式市場ではこのようなことが起こりうるので、いざ急激な変動に直面した時にどのように行動すべきか、日々考えておくことが大切です。以下に、普段から実践できる方法をお伝えします。
(1)分散投資の実践
リスクを軽減するため、複数の資産クラスや銘柄に分散投資をしましょう。
投資信託やETFを活用することで、少額であったとしても分散投資が可能です。
(2)長期的な視点の維持
短期的な市場変動に一喜一憂せず、長い目で資産形成を目指しましょう。
コツコツと継続して積立投資をすることで、長期的にみると市場変動のリスクが軽減できます。
(3)知識の習得
投資に関する基礎知識を学び続けるようにしましょう。
書籍やセミナー、信頼できるウェブサイトなどを活用し、常に情報を新しくすることを心掛けると良いですね。
(4)リスク管理
自分のリスク許容度を確認し、それに合わせた投資戦略を立てましょう。
投資可能な金額を明確にし、生活に支障をきたさない範囲で投資を行うことで、急な相場変動にも冷静に対処することが出来ます。
(5)定期的な見直し
ポートフォリオは定期的に見直し、必要に応じて調整しましょう。
ガチガチに決めすぎるのではなく、ライフステージの変化に合わせて、投資戦略を柔軟に変更する余裕も大切です。
新NISAを活用して投資を始めたられた方の中には、大きな相場変動は不安でいっぱいになってしまった方もいるでしょう。投資信託の積立や個別株の含み損を目の当たりにして、「このまま続けて大丈夫なのだろうか?」と悩む気持ちは、誰しもが抱えるものです。
資産形成を前提とした長期投資では、短期的な結果よりも、長期的にどのように資産を増やしていくかが大切です。相場が低迷している時でもコツコツと積立を続けることで、その後の回復時にしっかりと利益を得るチャンスが広がります。個別株についても、不安に思った時はなぜその株を選んだのか、もう一度思い返すようにしましょう。
投資初心者の方にとって、投資の世界は不安だらけかもしれません。しかし、リスクを分散して長い目で見て焦らずにじっくりと資産を育てていくことで、資産は形成されていくものです。焦らず、無理せず、時には立ち止まって資産形成を楽しみましょう。
合わせて読みたい
この記事を書いたのは
銀行にて1000名以上の富裕層の資産管理・運用・相続対策業務に従事。現在は夫の会社の資金管理・経理全般に加え、住宅・不動産業務にも携わる。親しみやすさ、ひとり一人に合わせた専門的な助言を心掛けています。
千葉県出身。立命館大学卒業。子供3人(+愛犬も1匹)
得意分野「住宅ローン」「家計管理」「保険」「子育て」
保有資格「ファイナンシャルプランナー」「宅地建物取引士」「日商簿記」「整理収納アドバイザー」
現在、マネー記事はございません。