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家計
2023.03.25

【物価高騰いつまで続く!?】「理解」して「行動」出来るようになろう!FPが徹底解説

2023年1月、電気・ガスの請求書を見て思わず目を見開いた人も少なくないはず。さらにスーパーへ行けば、食料品が値上がりしていて家計の食費を上げざるを得ない状況だと思います。物価が上昇しているにも関わらず、収入は増えていないので「より生活が厳しい」と感じますよね。一般消費者である私たちは物価高騰を受け入れる以外なく、苦しい立場です。
この記事では、物価高騰の状況を理解し、今後の対策について考えられるように解説します。受け身ではなく、行動できるようになりましょう。

1. 食料品が値上がりした原因

まずは、食料品の値上げにつながる「3つの要因」について解説します。

 1)原材料

コロナ禍やロシア・ウクライナ情勢のインパクトが大きく忘れがちですが、以前から小麦や大豆などの輸入作物は高騰していました。主な原因は世界的な人口増加による需要増や、地球温暖化による干ばつ、異常気象による穀物相場の上昇などです。

 

ここにインパクトの大きな問題が重なり、今の値上げラッシュにつながっています。そのため今後、コロナ禍やロシア・ウクライナ情勢が落ち着くことはあっても、先述したもともとの原因が解決しないことは、心にとめておく必要があります。

 2)輸送費

輸送費は、物流費(※)の5~6割を占めているガソリン代やチャーター費など、物を運ぶための費用です。

 

昨年は高速道路の料金が値上がりし、ガソリン代も高騰していました。輸送費が食料品の値上がりに関係していることは、納得できる人も多いのではないでしょうか。ガソリン代の値上げ要因は、原油価格の上昇、円安、などです。日本は原油をほぼ輸入に頼っているため、円安傾向になると費用がかさみます。

(※物流費は、輸送費・荷役費・保管費・梱包費・物流管理費の5つの総称)

 3)人件費

人件費高騰の要因は、人手不足です。

 

日本の人口は減少しており、中でも生産年齢人口(15~64歳)は年々少なくなり、働き手となる人材が不足しています。企業は人材確保のために、待遇競争を加速して人件費が高騰。企業の自助努力では対応しきれず食品価格に転嫁(てんか)される、という流れです。

 



 

2. 光熱費と食料品の高騰状況

次は、光熱費と食料品の高騰状況についてみていきましょう。

 1)光熱費が高かった理由とこれから

1月は先月の請求に比べ1.5倍、見たことのない金額に驚きました。

 

1年の中で一番光熱費がかさむ時期は「冬」です。気温はもちろん水温も低い冬は、どの家庭でも電気代やガス代が高くなりがちです。使用料が増えるこの時期に料金単価が上がってしまったことで、衝撃的な請求額につながりました。

 

今年4月以降、大手電力会社では家庭向け電気料金の更なる値上げを予定しており、政府は光熱費の高騰を受け、電気・都市ガス料金の負担軽減策を実施しました。

 

【物価高騰いつまで続く!?】「理解」して「行動」出来るようになろう!FPが徹底解説

(出所・経産省)

 

期間は、今年1月使用分(2月請求分)から9月まで。標準的な家庭の場合、電気代は月2,800円、ガス代は月900円、負担が軽減します。ただ一時的な対策のため、来年の冬は今年以上の請求額になりそうです。

 2)食料品の値上げラッシュ

光熱費と並んで生活に直結するのが「食料品の値上げ」です。「来月値上がりする食品は○○○○品目です」というニュースは見慣れてきたのではないでしょうか。

 

2022年は食料品値上げラッシュの1年でした。その数2万品目にも及び、生活に大きな打撃がありました。今年に入ってからも、流れは続いています。食料品の相次ぐ値上げや物価高騰の継続を踏まえ、政府は追加対策の検討を決めました。政府の対策に期待したいですね。

 

3. 値上がりはいつまで続くの?

1)光熱費の今後

 

大手電力会社が家庭向け電気料金の値上げを予定しているように、今後は今以上に値上がりすると思ってよいでしょう。ガス代についても、私(=筆者)の地域では原料費調整額(※)の上限を撤廃する旨の手紙が既に届いています。

 

光熱費については年間通して一定の負担がかかるわけではなく、季節要因が大きいところがポイントです。冬に一番光熱費がかかるので、冬以外の季節で調整をする、という考え方でいいでしょう。光熱費の年間予算をたてておくのもいいかもしれません。

(※原料価格の高騰分を家庭向けガス料金に転嫁できる範囲のこと。上限撤廃により、ガス代は上がる。)

 

2)食料品の今後

直近では小麦先物価格が1年8ヵ月ぶりの安値をつけました。為替相場では、昨年10月に151円をつけて以降、円安傾向は落ち着いています。しかし原材料を価格に転嫁するのに3か月~1年ほどかかることを考えると、価格が安定するにはまだ時間がかかりそうです。

 

4. 今から出来る具体的な対策

 

【光熱費の消費量を減らす具体例】

・無駄な電気やガスを極力使わないように意識する

・省エネ家電への切り替えも有効

・古い家電は思い切って買い替えを検討

 

ワンポイントアドバイス

材料不足などの原因により、家電も年々値上がりしています。家電の寿命は10年前後と言われていますので、今使っているものが何年前に購入したものか、一度調べてみてもいいかもしれませんね。

 

 

【食料品価格改定への対策・具体例】

・値上がり品目数の多い「加工食品」の購買頻度を減らし、手作りにシフトする

・「マイボトル」の持参を心掛ける

・車に飲み物や非常食を常備する(外出時の突発的な購入を防ぐため)

 

ワンポイントアドバイス

筆者は食料品値上げを受け「ヨーグルトメーカー」を購入しました。ヨーグルト、甘酒、納豆、サラダチキン、みそ、塩こうじ など、1台で加工食品、調味料、飲料、乳製品を作ることができます。低温調理なので電気使用量も少なくすみ、発酵食品効果で健康にも一役買っています。市販品より美味しくて、アレンジするのも楽しみの一つになっています。

 

【物価高騰いつまで続く!?】「理解」して「行動」出来るようになろう!FPが徹底解説

帝国データバンク 特別企画:「食品主要 195 社」価格改定動向調査―2023 年 3 月

 

世の中の大きな流れを変えることは難しいけれど、自身の行動を変えることは出来ます。悲観し過ぎず、楽しみながらこの状況を乗り越えていき、受け身ではなく行動できるようになりましょう。

 



 

【物価高騰いつまで続く!?】「理解」して「行動」出来るようになろう!FPが徹底解説

この記事を書いたのは

竹下 仁美たけした ひとみ

銀行にて1000名以上の富裕層の資産管理・運用・相続対策業務に従事。現在は夫の会社の資金管理・経理全般に加え、住宅・不動産業務にも携わる。親しみやすさ、ひとり一人に合わせた専門的な助言を心掛けています。

千葉県出身。立命館大学卒業。子供3人(+愛犬も1匹)
得意分野「住宅ローン」「家計管理」「保険」「子育て」
保有資格「ファイナンシャルプランナー」「宅地建物取引士」「日商簿記」「整理収納アドバイザー」

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