－－会社員を経ての起業。一番良かったことはなんでしょうか？

（長谷川さん）良かったことは、何といってもお仕事の融通が効くことです。

娘が急に熱を出したときはもちろん、熱はないけれど少し体調が悪そうかな？という時でも、保育園をお休みさせてあげることができます。会社員の時では考えられませんでした！それに、娘の体調が戻ってきた時には、様子を見ながら隣でお仕事をすることもできます。

会社に縛られずに、自分で自由に働けるこの働き方が私には合っていて、それでいて誰かの役にも立てているというところに、とてもやりがいを感じています。

－－反対に、大変だったことはありますか？

（長谷川さん）大変だったことは、プライベートとお仕事の境目がつけづらいこと。気持ちの切り替えが難しいことですね。特に駆け出しの頃は、お仕事を 1 件いただいたら必死でやっていましたし、次のお仕事にもつなげたいしという思いで、昼夜問わず働くこともありました。

その時期は、すぐには売上に直結しないですし、家族にも迷惑をかけていたので、辛い時期でした。その時期を抜けて、今大変なことは、1 日の中でいつ何をするかというタスク管理でしょうか。ぼんやりしていると、あっという間に 1 日が過ぎてしまいます。

また、私がこのお仕事を始めた頃は、同じようなフリーランスの WEB デザイナーが少なく、ロールモデル（お手本になる人）がほとんどいませんでした。今、当時のことを振り返ると、非効率なことや回り道をしていたこともありました。もしロールモデルとなる人が身近にいたら、時間の使い方や案件の引き受け方などのアドバイスを積極的にもらい、もっと効率良く仕事を進められたのかもしれませんね。

－－未経験のお仕事は集客が特に難しいと思いますが、紹介やリピーターのお客さまを獲得するために工夫されてきたことはありますか？

（長谷川さん）お客さまが何を求めているのか、細かくヒアリングをするように意識してきました。

一方で、お客さまのご要望通りに仕上げるのではなく、プロとして、お客さまの想いを感じ取って、こちらから提案することも大切にしています。しっかりとお話を聞くことと、こちらから提案すること。両面で信頼してもらえたのかな？と思っています。

－－起業すると、時間に追われて大変そうというイメージを持っている人はたくさんいると思います。長谷川さんのお仕事の日のタイムスケジュールを教えていただけますか？

（長谷川さん）平日の9時～17時半頃までがお仕事タイムで、土日はお休みです。一般的な会社員の女性と同じようなスケジュールでお仕事をしています。

－－起業をしても、長谷川さんのようにメリハリの効いた働き方ができるのですね。

（長谷川さん）ただ、最初からこうではなかったんですよ。開業して 1 年目は、一日中お化粧もせず服も着替えず、ずっと働いていました。

なるべく子供が家にいるときは育児に専念してほしい、という主人の意向もありましたが、土日も仕事のことを考えたり夜中にこっそり仕事をしたりしていました(笑)。

だんだんと、家族の意向に合わせた働き方ができるようになってきました。

－－今の働き方、すばり満足度はいかがでしょうか？

（長谷川さん）家庭や家事については、私が「満足度が高いです」と言ってしまうと主人に怒られそうです(笑)。ただ、仕事の満足度は高いですし、家庭との両立という点では上手く回っていると思っています。

－－そろそろ終盤になってきました。長谷川さんの今後の夢や目標を教えてください。

（長谷川さん）メインのお仕事である WEB 制作においては、今後もクライアントの事業が、より輝くように力添えをしていきたいと思っています。

それから、実は WEB 制作のお仕事のほかにも、私と同じようにフリーランスの WEB デザイナーになりたいと思っている女性へスキルアップやキャリア支援の事業も行っています。

開業初期にスキルを教える講座を始めて、当時、お申込み頂いたお客さまたちから、「友香さんのおかげで今の私があります。開業してくれてありがとう。」と言っていただけたことが本当に嬉しかったです。

ただ、スキルを学んでも、その後どうしたらいいのか分からない、お仕事がもらえない、といった悩みを抱えている人は多く、その悩みをサポートできるようなサービスを作れないか準備をしてきました。「自由に自分らしく働く女性を増やしたい」というビジョンがあって、そこに向けて自分がすべきことや力になれることを、全力でやっていきたい。それがミッションだと思っています。

近日中に発表予定ですので、ご興味のある人はお気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちら。

－－最後になりますが、「何かをやりたいけど、何から始めればよいか分からない。」という人が今とても多いように感じています。最初の一歩を踏み出せず、モヤモヤしている人へのメッセージをお願いできますでしょうか。

（長谷川さん）まずはどんなことでもいいから、やりたいと思ったこと、できそうなことがあったらやってみるのがいいと思います。続くか続かないか、向いているか向いていないかは置いておいて、とにかくまずはやってみることです！

やってみると、好きかどうか、楽しいか辛いかといった感情がでてくると思います。そこで芽生えた感情をベースに、自分を深堀して行って、自分は何が好きで得意なのか、何をやりたいのか、どんな価値観を大事にしているのか、そのあたりを改めて見つめ直してみるのはいかがでしょうか？

その上で、「今はちょっと自信がないだけで、続けていけばもっと楽しくなるかもしれない。」と思えるのか、「これは違った。でもこの一部分は活かせそうだから、これを使って他のことにつなげてみよう。」と思うのか。その材料にするためにも、やっぱりまずはやりたいなと思えることを素直にやってみるのがいいと思います。躊躇せずに。それが最初の一歩かな、と思います。

－－長谷川さん、素敵なお話をありがとうございました！

実は、このインタビュー冒頭のアイキャッチ画像（タイトルなどが入った画像）は長谷川さんが作って下さいました。蒸し暑い日に涼やかなアイキャッチとともに長谷川さんのご紹介ができたこと、感謝しています。ありがとうございました！