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2023.04.03

今からでも確認しておきたい投資のキホン

投資に興味はあるけれど、難しそうでよく分からないし、怖いという印象を持たれている方は多いのではないでしょうか?投資の一歩を踏み出すためには、投資のキホンを知っておくことが大切です。
そこで今回は、今からでも確認しておきたい投資のキホンについてご紹介します。

1.貯蓄と投資の違いを知っておきましょう

投資を始めるにあたり、まずは「貯蓄」と「投資」の違いを知っておきましょう。

 

「貯蓄」とは、お金を貯めて蓄えること。例えば銀行の預金などが挙げられます。銀行の預金を利用することで大きく増やすことはできませんが、元本が保証されていて安全にお金を貯めておくことができます。

 

これに対し「投資」とは、利益を見込んで自己資金を出し、株や投資信託、債券等の投資商品を購入してお金に働いてもらうもの。「投資」は基本的に元本保証されておらず、損失を伴うリスクがありますが、貯蓄より大きく増えることが期待できます。

 

【貯蓄を利用したほうがいいお金とは?】

食費や生活費、車の維持費用など、すぐに必要となる可能性のあるお金は、自由に引き出すことのできるお金として貯蓄を利用するといいでしょう。色々な考え方がありますが、日常生活に必要なお金の 6 ヶ月分は貯蓄で保有しておくと安心です。

 

【投資を利用したほうがいいお金とは?】

今すぐ必要とはならないけれども将来的に必要となるお金は、投資を利用して少しずつ増やしていくのがいいでしょう。
投資は貯蓄より大きく増えることが期待できますが、値下がりのリスクも伴います。

 

いきなり投資ではなく、まずは日常生活に必要なお金の 6 か月分の貯蓄ができてから、投資をスタートできると安心です。

 

2.投資のメリットとデメリットを知っておきましょう

投資を始めるにあたり、まずは投資のメリットとデメリットを確認しておきましょう。

 

【メリット】

貯蓄より効率よく資産形成ができるという点が挙げられます。今は銀行に預金していても、もらえる金利は 0.002%ほどで、銀行の金利で資産を増やすことは難しい時代です。投資だと、利回りが貯金より高い商品が多いため、資産形成のスピードがグンと早くなり、効率よく資産形成をすることができます。

 

【デメリット】

投資には、株価変動リスクや信用リスク、為替変動リスクなど様々なリスクが伴います。そのため、当初投資した金額を下回ってしまう元本割れのリスクがあります。

 



 

3.投資におけるリスクとは?

投資にはリスクが伴います。リスクとは危険といった印象を持たれる方もいますが、投資におけるリスクとはお金の振れ幅のことを指します。

 

一般的に、リスクが大きいものは期待できるリターンの振れ幅が大きくなり、ハイリスク・ハイリターンという呼び方をされます。具体的な商品でいうと、先物取引や FX、仮想通貨などがこれに当てはまります。

 

逆に、リターンの振れ幅が小さい商品はローリスク・ローリターンという呼び方をされ、資産運用によって得られるリターンも小さいのが特徴です。具体的な商品でいうと、預金や債券などがこれに当てはまります。

 

これらに類似する言葉としてミドルリスク・ミドルリターンという言葉がありますが、具体的な商品名でいうと、投資信託や株式投資がこれに当てはまります。

 

リスクが低くハイリターンの商品があれば、誰でもその商品に投資したい!と思いますが、実際にはローリスクハイリターンの商品はありません。

 

ポイント

投資においてどれだけリスクを許容できるかは、家計の状況やライフステージ、年齢や運用の考え方等により異なります。

教育資金なのか、住宅資金なのか、老後資金なのか等、投資の目的をまずは明確にし、自分のリスク許容度を確認した上で自分に合った投資商品を選択するといいでしょう。

 

【投資と投機の違いも知っておこう】

「投資」と似た言葉に「投機」があります。「投機」とは、大きな利益獲得を目的に、値上がりタイミングを計りながら短期的な売買を行うことを指します。

 

例えば株のデイトレードなどがこれに当たり、運よく大きな利益を得られることはあっても、逆に大きな損をしてしまう可能性もあります。

 

「投機」はリスクが大きいため、これから資産形成をされる方は安定的に利益を出せる可能性のある「投資」をすることをおススメします。

 

4.投資のキホンは「長期」「積立」「分散」

投資を始める前に、投資のキホンとして大切な 3 大原則を確認しておきましょう。

 

ポイント
投資はリスクを伴いますが、「長期」「積立」「分散」を意識して投資を行うことでリスクを抑えながら資産形成ができるとされています。

 

・「長期」

長期で運用する場合は、短期で運用したときと比べて収益の振れ幅が小さくなり、安定的に利益を得ることができると言われています。

また、長期投資のメリットとして「複利」があります。「複利」とは、運用で得た利子を当初の元本にプラスして再び投資することで、期間が長期間になるほど複利の効果は大きくなります。

 

・「積立」
一度に購入するのではなく、定期的に一定額を購入する「ドルコスト平均法」が有名です。この方法を利用すると、価格が高い時には少ない量を、価格が安い時には多くの量を購入することで、購入価格の平準化を図ることができ、購入単価を低く抑えることができるというメリットが期待できます。

証券会社によっては、毎月決まった日に自動的に購入する積立設定ができるところもありますので活用すると便利でしょう。

 

・「分散」
「卵を 1 つのカゴに盛るな」という格言を聞いたことはありますか?投資の世界では、1 つの資産に集中投資をすると大きな利益が得られる可能性もありますが、反対に大きな損失を出す可能性もあるため、分散投資が重要とされています。

株、投資信託、債券のように値動きの異なる種類の商品に投資先を分散する資産の分散、日本株と外国株というように様々な地域の商品に投資するといった地域の分散などが挙げられます。

併せて、一度にまとまったお金を一か所に投資するのではなく、一定のタイミングで投資するなどの時間分散を行うことでリスクの軽減が期待できます。

 

5.投資の一歩を踏み出したい!そんな方へおススメは?

投資のキホンについて知ったから、投資の一歩を踏み出してみたいという投資初心者の方へおススメしたいのがつみたて NISA と iDeCo。

 

【つみたて NISA】

つみたて NISA とは、少額からの長期・分散・積立投資を支援してくれる非課税制度です。1,000円~始められることも多く、年間 40 万円まで最長 20 年間の運用益を非課税で利用することができ、日本国内に居住する 20 歳以上の方なら誰でも利用できます。対象商品は、金融庁が認めた長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られています。

いつでも引き出すことができるので、教育資金を貯めるために 10 年間投資をして資産形成したいというようなケースでも活用することができます。なお、来年からは新しい NISA 制度がスタートする予定になっており、年間投資枠が広がり非課税保有期間が無期限になったりと、さらに利用しやすくなります。

 

【iDeCo】

続いて iDeCo とは、老後資金を目的として、積み立てたお金を運用しながら老後資金の準備ができる個人型確定拠出年金と呼ばれる制度のことです。掛金が全額所得控除となり、運用で得た利息や運用益が非課税で、老後に受け取る際にも税制優遇があります。
原則 60 歳以降まで受け取れないので、老後資金の準備として老後まで手をつけずに投資したいという方におススメです。

 

 

今は国が投資を後押ししてくれている時代。つみたて NISA や iDeCo 等の税制優遇制度をうまく活用して、投資の第一歩をスタートしてみてはいかがでしょうか?
 



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この記事を書いたのは

岩本 梢いわもと こずえ

ファイナンシャルプランナー(AFP)・宅地建物取引士・住宅ローンアドバイザー
ファイナンシャルプランナーの資格を取得してから、お金に働いてもらうことを意識するようになり資産運用をスタート。日本株、米国株、投資信託、債券、ロボットアドバイザー、金銀プラチナ積立、ソーシャルレンディング、不動産などへの投資を実践している。
10年以上の資産運用経験をもとに、資産運用やお金に関する記事執筆やアドバイスを行っている。

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